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オフィスがVDI導入したら会議のたびにVDIに繋がるまでの場を繋ぐ必要がでてきた話

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私の仕事場でVDI(仮想化システム)を導入したんですが、まあ目に見えていた通り周りからは不満ばかり。

開発としても全体的に作業スピードは普段の0.8倍速ぐらいにはなってしまっていると思います。

特に痛いのが、移動すると接続が必ず切れること。

会議で場所を移動するたびにVDIを接続し直す必要が出てきたので、毎回「ちょっとVDI接続するからその間、誰が場を繋いで」タイムが生じるようになりました。

そうなると、どうなるかというと、若手が「スベらない話」を常に持ち合わせる必要がでてくるのです。

これはおおごとです!!!

今回は、そんなお騒がせなVDIについて、

  • VDIって何?
  • VDIを導入するメリット・デメリットって何?
  • なんですぐ接続が切れるの?

をパソコンの知識があまりない人でもわかるように簡単にまとめてみました。

  • この記事は 約3分で読み終わります
  • この記事は 旧ブログで2017年5月23日に書いた記事をリライトした記事になります
  • この記事は IT知識がない方でも分かるようにVDIについて説明しています

VDIって何?

仮想デスクトップインフラストラクチャー (VDI; virtual desktop infrastructure もしくは virtual desktop interface[2]) とは、仮想環境のためのハードウェアとソフトウェアを含む[3]デスクトップ仮想化のためのサーバーシステムを指す[4]。

by デスクトップ仮想化 - Wikipedia


仮想という概念の説明が難しいんですけど、絵で表すならこんな感じですかね。

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普通なら、みなさんのパソコンに直接情報が入っていると思います。

これを物理デスクトップといいます。

これがVDI化により仮想デスクトップになると、みなさんが使っていたパソコンの中に小さなパソコンができるようなイメージです。

みなさんはまずそのパソコンから小さなパソコンにアクセスします。

小さなパソコンに今までの情報が入っているので、小さなパソコンにアクセスしない限り情報は見れません。

ここまで説明したら、VDI化の大きなメリットは明白だとは思いますが、これをノートパソコンにすれば、自宅でも差し支えなく仕事ができる環境が整うわけです。

VDIの仕組みの説明はさっくりこんな程度にしておきましょう。

VDIを導入するメリット・デメリットって?

上だけの説明を聞くと一見魅力的に思えますが、パソコンの中にパソコンがあるなんて言われたらそれだけで「今までより面倒くさくなりそう」と直感的に思ってくれると思います。

ここで、VDIをオフィスで導入するメリットとデメリットを整理してみます。

メリット

  • セキュリティ対策 → 情報漏洩のリスクを下げられます
  • 安定した利用 → それぞれのPCの負荷は抑えられるので故障しにくくなり長期的に利用できます
  • 節電 → 一般的に消費電力は小さくなるので節電になります

デメリット

  • パフォーマンスの維持 → アクセスするサーバー側のパフォーマンスをあげなければまともに動くものにはなりません
  • 使いやすさ → マウス・キーボードの操作ですらネットワークを介することになるため、ネットワークの品質が使い勝手に直接影響します
  • ネットワーク接続が必須 → ネットワークに接続ができなくなったら業務が一切できなくなるリスクがあります
  • 移行作業の工数 → 今まで使っていたデータをどこに移せば使えるようになるのか、これからどうやって管理していくのかを全ユーザーに伝え、かつ問題が生じたとき速やかに対応する担当者が必要になるため、そこに大きな工数を要します

作業者側にとってはどう考えてもリスクの方が大きい気がするんですが、大企業ほど個人情報漏洩のリスクを恐れていると思うので、結局は会社が何を一番大事にしているか、で導入するかどうかが決まっていくのだと思います。

さて、VDIのメリットデメリットまでまとめてみて、ようやっとちょっとの移動でVDIの接続が切れる理由が見えてきた気がします。

なんですぐ接続が切れるの?

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なぜすぐ接続が切れてしまうのか。

その理由は、デメリットの

マウス・キーボードの操作ですらネットワークを介することになるため、

この文章がカギを握っているのですが、つまるところVDIはネットワークありきで動いています。

「クリックした」という動作ですらインターネットを介して伝えられることになります。

そのため、必然的に遅延に敏感になってしまいます。

そして、会議などでノートパソコンを持って移動した場合、会議室での接続方法はほとんどが無線LANでの接続になると思いますが、無線LANのような電波を使って通信を行う無線通信は有線通信に比べて遅延が大きくパケットロスも多くなります。

つまり、遅延が発生しやすい無線LANと、遅延に敏感なVDIそもそも組み合わせがよくなかったという話です。

移動して無線LANの電波が弱くなった瞬間、敏感なVDIはすぐ接続を切ってしまうわけですね。

まとめ

VDIについて調べて、やっぱりあまりいいイメージはありませんでした。

でも、それは今回のVDIに限らず、新しい環境になるとどうしても比較して、前の方の良かった部分と、今の悪い部分が目についてしまうものです。

新しい環境に適応していくことで見えてくることがあるので、まずは慣れてみて、いいところが見つけられたらまたみなさんに展開したいと思います。

が、ほとんど外に持ち出す機会のない開発にとってはあまりメリットは感じることはないでしょう。