「100味ビーンズ」と「ねずみ講」の恐怖
今回は、この全く関係なさそうな2つをくっつけてみたいと思います。
この記事を書こうと思ったきっかけは、会社でUSJに行った人がお土産に100味ビーンズを配っているのを見た時です。
2014年にUSJにハリーポッターのエリアが出来てからというもの、USJのお土産はめっきり100味ビーンズになりました。
そんな私も、2014年7月、ハリーポッターのエリアが出来てすぐ、お土産屋さん(ハニーデュークス)の外で並んでまで4000円かけて100味ビーンズを2つ買ったのを鮮明に覚えています。(上の写真はその時撮ったもの)
100味ビーンズといえば、ハリーポッターファンなら誰もが感動する、小説にも映画にも出てくる印象的なお菓子。
小説の中でも「いちご味」「コーヒー味」「草味」「鼻くそ味」など、まさしく美味しい味から吐き気のするような味まであるビーンズです。
それを忠実に再現したのがUSJでも売られている100味ビーンズで、その再現度の高さにYoutubeなどでも食べてみた動画が出回るほど。
私も全部の味を食べてみましたが、また食べたいとは一切思えず、友達と一緒に食べたり、会社で配ったりして、やっと1箱なくなりましたが、もう1箱は食べきることを諦め、食べずに飾っています。
そんなこともあり、会社で配っているのを見た時も、アタリの味しか食べませんでした。
私同様、他の人も、一度食べたことがある人は食べることを拒否していました。
ここで気づきました。
この仕組み、似ている。
ねずみ講に。
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- この記事は 旧ブログで2017年7月17日に書いた記事をリライトした記事になります
ねずみ講
100味ビーンズ
100味ビーンズをお土産に買った時に起こる現象の仕組み
100味ビーンズにはビーンズが80粒〜100粒入っています。
そのうちハズレと言われるソーセージ、黒胡椒、草、土、鼻くそ、耳垢、石鹸、腐った卵、ミミズ、ゲロの味は3割ほど入っているとのこと。
この100味ビーンズを一つの集団(会社や学校)にお土産として配り歩いたらどうなるのでしょうか。
こうなります。
スライドでは「ハズレが3割」については忠実に再現しておりませんのであしからず。
粒の数が多いので「ねずみ講」より一気に拡散しますが、伝承されにくいので拡散力はどっこいどっこいかもしれません。
アタリの味しか食べたことがなかったり、まだ一度も100味ビーンズを食べたことがない人はお土産として買うかもしれませんが、そうでもなければまたお土産として100味ビーンズを買うということはなかなかできないんじゃないでしょうか。
つまり、ねずみ講と同じように、100味ビーンズにいい印象をもった人は拡散を手伝います。同時に、沢山のイマイチな印象を持った人を創り出します。
この仕組みゆえ、人と触れ合う機会が多ければ多い人ほど、100味ビーンズを食べる機会が増え、ゲロ味にあたる確率が高くなります。
皮肉なものです。ゲロの味は、本当にゲロの味がするというのに。
最終的に、本当にマズイし、(というかマズイ味が後引くのが厄介)値段が高いので、
- 100味ビーンズを買ったことがある → もう買わない
- 100味ビーンズを買ったことがないが、お土産で懲りた → もう買わない
となっていき、これから先、ものすごいスピードで100味ビーンズをお土産として買う人が減っていくのです。(たぶん)
まとめ
※ Olympus OM-D EM-5で撮った写真
お土産を貰うこちらとしては、よかれと思って、楽しめると思って、高いお金を出して買っていただいたお土産を、「マズイんでいいです」と拒否するのも失礼な気もしますが、
その申し訳ない気持ちを上回る「生理的に無理な味」を表現してしまった100味ビーンズには感服します。
この記事を読んでくださった、みなさんにお願いしたいことは、一つ
まだ何も知らない大阪旅行者が100味ビーンズをわけてきた時、拒否せず、笑顔で、青色のビーンズ(ブルーベリー)を選ぶこと。
※ 赤はシナモン味、緑は草味が紛れているためリスキー
100味ビーンズを買うなとは言いません。
私がここで「買うな」と言わなくても、残念ながら今のままでは、このお菓子は衰退の一途をたどるからです。
マイナスの要素をカスタマーがギャグとして捉えられなくなった瞬間、市場は急に冷たい態度をとるというものです。
さて、ここまで批判しておいてなんですが、Amazonで100味ビーンズをレコメンドすることをお許しください。