タイの水上マーケットで感じたリアルなプッシュ戦略
この前行ったタイ旅行の話をまだひっぱるのですが、多分これで最後になると思います。
タイ旅行では、ゾウ乗りや水上マーケットを体験してきたのですが、特に水上マーケットがとても良かったので、今回はそんな水上マーケットのいいところを紹介しつつ、水上マーケットのマーケティングがなかなかよくできているという話をしようかと思います。
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水上マーケットとは
水上マーケットとは、品物を乗せた商売船が水路を行き交い、岸にいる客と売り買いするという、日本では見られないタイの伝統文化です。
現在、バンコクから容易にアクセスできる有名な水上マーケットは、いずれも観光用に整備されており、観光客は買い物をするだけでなく、ボートに乗って水路を周ることもできます。
by 【結論】タイ一択。
市場(いちば)では、自分の足で地上を歩いてお店に寄って売り物を買うと思いますが、舟を使って水路を進みながらお店の売り物を買うのが観光客に人気な、一般的なタイの水上マーケットで、実際に私が行ったダムヌンサドアク水上マーケットもその一つです。
イメージがわかないかもしれませんので、実際に自分が撮った写真を載せておきましょう。
こんな感じで、水路を挟むようにお店が並んでいて、そこをゆっくり通りながら進んでいきます。
漕ぎ手が乗客の様子をうかがって、乗客が欲しそうにしてれば停まるし、売り物を買い終わったり、値段を聞いて買わないことにしたりしたら進んでいきます。
つまり、人とのコミュニケーションが発生しながら市場をぐるりと回ることになります。
プッシュ戦略とプル戦略
プッシュ戦略
プッシュ戦略とは、売り手がユーザに対して直接アプローチするプロモーション戦略を指します。例として、テレビCMや新聞広告などのマス広告・バナー広告・ダイレクトメール・FAX配信 などが挙げられます。
プル戦略
プル戦略とは、ユーザが売り手に対して自発的にアプローチしてくるように仕掛けるプロモーション戦略を指します。例として、企業はWebサイトやブログを通じて情報発信を行い、SEOやSEMを通じて検索情報の最適化、ソーシャルメディアを通じて共感されやすい情報を拡散させることで、特定の情報に感心の高いユーザにピンポイントでアプローチすることが可能です。
by マーケティングの基本「プル戦略とプッシュ戦略」ってなに? | その他ツールの最新情報や基礎知識 | 知る・学ぶ | Marketing Bank (マーケティングバンク)
プッシュ戦略のメリット・デメリットが、
- メリット:不特定多数のユーザーにアピールできるので認知度を上げやすい
- デメリット:運用コストがかかる
なのに対し、プル戦略のメリット・デメリットが、
- メリット:運用コストが比較的安価
- デメリット:比較的時間がかかり即効性がない
となっています。
今回はマーケティング用語について詳しく話すわけではないのでこのぐらいソフトに触るぐらいにしておきます。
水上マーケットというマーケティング
普通の市場を考えてみると、
- 看板が印象的
- 売り物が魅力的
- 人だかりができている
というお店があったら買いたくなりますよね?
これはどちらかといえばプル戦略に近いような気がします。
では水上マーケットはどうでしょうか?
私たちが何もしなくても舟はお店に近づいて、売り手に話しかけられます。
「この商品は100バーツだよ、買わないかい?」
まさに、売り手がユーザに対して直接アプローチする形式であるプッシュ戦略をリアルに感じれたな、とそう思ったわけです。
ダムヌンサドアク水上マーケット
左右に熱帯の木々が茂る水路を、野菜や果物を載せた小船が行き来する水上マーケット。売る側も買う側も声高らかに交渉し、活気溢れるマーケット。
観光客の中で一番人気なのがこのダムヌンサドアク水上マーケットかもしれません。
ここは対観光客のアトラクションになりすぎて、舟には普通にエンジンがついており、店が集中していないところではかなりのスピードで水路を走り抜けます。
また、値段も観光客向けの設定になっていますし、売っているものも現地の人からみたら違和感のある品揃えなのかもしれませんが、楽しめるのは確かです。
タイ旅行に行くことがあったら、是非プランに入れてみることを検討してみてください。
まとめ
ダムヌンサドアク水上マーケットは、観光客が買いたくなる要因がたくさん散りばめられている気がします。
1. 高揚感
ディズニーランドに行ったらちょっと割高でもお土産を買ってしまうように、ダムヌンサドアク水上マーケットも時速60kmぐらいたまに出るジャングルクルーズに乗っているようなものなので、その高揚感で金銭感覚が麻痺して買ってしまう。
2. 限定性
舟は一方通行であり、同じ店に戻ってくることはできないので、今このお店でしか買えないかもしれないという思いが強くなり買ってしまう。