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ハンドスピナーはどうしてこうも世に出マワったのか

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2017年3月頃ぐらいからYoutubeなどの動画サイトが起爆剤になり、ハンドスピナーというおもちゃが世界中で大流行しています。

このハンドスピナーというおもちゃ、動画を観ていただくとよくわかるんですが、

  1. ハンドスピナーの真ん中を押さえる
  2. 羽の部分を回す

だけのおもちゃなんです。

なぜ、今の時代に、たったこれだけしかできないおもちゃがここまで流行してしまったのでしょうか。

今回はその理由を探ってみようかと思います。

  • この記事は 約3分で読み終わります
  • この記事は 旧ブログで2017年7月7日に書いた記事をリライトした記事になります

ハンドスピナーはなぜ回るのか

軸受(じくうけ)とは機械要素のひとつで、回転や往復運動する相手部品に接して荷重を受け、軸などを支持する部品である。日本では英語の"bearing"(bear = 支える、担うの意)を外来語として、軸受全般をベアリングと呼ぶことも一般的である。

by ハンドスピナー - Wikipedia


ハンドスピナーの仕組みについて簡単にご説明します。

ハンドスピナーの真ん中部分には、ベアリングという回転運動を円滑にさせる機構が備わっています。

抑えた部分が軸となり、ハネに力を入れることでハネは回ります。

この時、ベアリングの効果によって、思いの外回るところがハンドスピナーの魅力であり、何分回るかがある種のハンドスピナーのステータスとなっています。

結局はベアリングの性能に左右されるので、ネットで買うと性能の悪いニセモノが届くこともしばしば。

5分回れば当たりと思っていいでしょう。

ハンドスピナーで何ができるのか

ハンドスピナーでできることを3つ挙げておきましょう。

1. 回す

ハンドスピナーは回すことしかできませんが、ストレスの軽減集中力増加につながると言われています。

「ペン回し」「びんぼうゆすり」と同じ理由で、手持ち無沙汰感を紛らわしたり、気をそらしたりすることができるのが一番の特徴です。

2. 改造

また、先ほど述べましたが、回すことしかできないハンドスピナーのステータスは「何分回るか」になります。

この記録を伸ばすためにベアリングをメンテナンスしたり、ハネを改造したりする人も多く、そのようなちょっとした工夫で記録が伸びたりするのもハンドスピナーの魅力です。

ちなみに、ベアリングには油を指すのではなく、逆に無水エタノールなどで脱脂をしてあげると1.5倍ぐらい回る時間が伸びたりします。

3. 技

最後はハンドスピナーを使った技です。

回すだけに飽きてしまった人たちが、回しながら持ち替えたり、かっこよくキャッチしたりなどして、手遊び要素を強めた結果、ただ回るだけだったハンドスピナーテクニックが加わるようになりました。

というわけでまとめると、ハンドスピナー

  • 回す
  • 改造する
  • 技で遊ぶ

ということができるわけですが、回す以外に意図してないところまで派生していくも、SNS文化でありDIY文化である今だからこそだと感じます。

では最後に、上記を踏まえてなぜハンドスピナーがここまで流行ったのかを考察してみます。

ハンドスピナーはなぜ出回ったのか

そもそもハンドスピナー重症筋無力症という、筋力が弱ってしまって遊べない人でも遊べるようにと考えたおもちゃ。

それが、ADHD自閉症の子供達のストレスを和らげるおもちゃとして売り込まれるようになり、2016年後半にストレスを和らげるようなおもちゃがブームになったことで注目を浴びました。

つまり、ハンドスピナーがこれほどまで流行した大きな理由は、人がストレス解消をおもちゃに求め始めたこと、というのが根本にあるようです。

それに加えて、「回すことしかできない」というシンプルさが、逆に自由度を高めました。

「回すこと」に飽きた人達が、技を生み出したり、改造したり、コレクションしたりする様を、動画サイトやSNSでシェアしたことで、大きな反響を呼んだのです。

まとめ

ニコニコ動画などでよく見る表現で言うならば、この現象は「時代が追いついた」と表現するのがいいでしょう。

ハンドスピナーは2000年には既にありましたが、当時は「回す」以上には発展せず、その存在も知れ渡ることはありませんでした。

当時は「回す」だけのおもちゃよりもっとハイテクなおもちゃに目がいってしまっていたのではないでしょうか。

おもちゃ業界がくるところまできた今の時代だから、おもちゃにストレス解消を求めるようになったのかもしれません。


ある業界が熟すと人はその業界での当たり前以外のことを求めるようになる

と言いますが、つまりそういうことなんじゃないでしょうか。