何故ヒトは人身事故る 〜電車を凶器に選ぶ理由〜
たまにはピリッとした話をしたいと思います。
が、この記事を書くために自殺について色々調べた事によって今、なんだかブルーな気持ちなので、なんとか平和的に終わらせたいという気持ちだけが高まっているところです。
さて、本題に入ります。
東京で働いていると、会社内の勤怠連絡等で毎日見ているんじゃないかと思うぐらいに、
「電車遅延の影響で遅刻します」
という内容のメールを見ます。
雪による影響、機器のトラブル、理由は色々ありますが、その大体は人身事故なんじゃないかなと思っています。
そして、2017年時点では都道府県で一番人身事故が多い県は東京都になります。
1 東京都 1835
2 神奈川県 953
3 大阪府 878
by 都道府県別鉄道人身事故一覧 | 全国鉄道人身事故ランキング
※2010/1〜2017/11/25 までの統計
実際にその遅延に巻き込まれた時の苛立ちと言ったらないですよね?
電車は思うように動かず、ホームは混沌、どう見てもこれ以上入んないだろう、と思うのに駅に止まるたびに人が入ってこれるのには怒りを超えて感心してしまいます。
そして、ただでさえノロノロ運転なのに完全に止まって、静かになって空調の音だけが絶えず響いている車内に
「停止信号です」
と一言車掌から発せられた後に感じる何百人もの乗客の無言の圧力。
あれは地獄です。
乗客はもちろん、駅員も辛いですよね。
そしてみなさん、こう思いません?
なんで俺に迷惑かけるかな、俺がキミに何したよ、と。
なぜ、
何故ヒトは人身事故を起こすのでしょうか。
まずは、そもそも人身事故=全てが自殺というわけではないので、この辺の整理からはじめます。
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- この記事は 旧ブログで2016年12月5日に書いた記事をリライトした記事になります
「人身事故」って何?
もちろん自動車なども人とぶつかれば人身事故になりますが、電車は
電車の場合、ホームから転落(事故・事件・自殺)・線路内立ち入り・踏切内立ち入り・線路を跨ぐ陸橋などからの飛び降りにより発生します。
by Yahoo!知恵袋
おおよそこんな感じです。
その人身事故の中で、
関東で起きる人身事故の約6割は自殺だ。昨年度の人身事故625件の内訳は、自殺376件、ホーム上で接触131件、ホームから転落36件、線路内立入り33件、踏切などの直前横断30件、その他19件。
半分強は自殺とみてよいでしょう。
なんで「電車」を凶器に選ぶの?
実際のその心理状況は分かったものではないですが、"その"キッカケは不意に訪れるものなのかもしれません。
まずは自殺の道具として誰が何を選びたくなるのかをイメージしやすいように、ペルソナを作成します。
そこで、詳細に設定した「ペルソナ」という代表的な顧客プロフィールを企業内で共有し、人物像への理解を深めることでマーケティング方針を統一するのが「ペルソナ」戦略です。
by SMMLab
ちなみに、マーケティング以外の目的でペルソナを作成できるものなのかはよくわかりませんが、ごり押しです。
<ペルソナ>
『東京都千代田区に住んでいるサラリーマンの山田太郎さん(35歳)は、今人間関係で悩んでいる。』
平日の過ごし方はこうだ。
06:30 起床
07:00 朝食
07:50 家を出る
08:10 電車に乗る
08:45 会社に着く
09:00 始業
12:00 昼食
19:00 就業
19:20 電車に乗る
20:00 帰宅
21:00 夕食
00:00 就寝
当たり障りのない一日のスケジュールですが、"勝手"に死と隣り合わせになる瞬間はどこでしょうか。
包丁を使うから料理の時?窒息するから入浴の時?
それは自分で人為的に作り出す必要がありますよね。
より"考えない"手法をとる?
スケジュールを見ても、駅のホームで電車を待っている瞬間が一番危険なのは明らかです。
仮説ですが、自殺の道具として電車を選ぶのは、あまり色々考えたくないからなのではないかなと思います。
死ぬ前に、どうやって死のうかなんて。
我々は、駅のホームという"数歩進むだけで死と直面する場所にほぼ毎日自分から歩み寄っている"のです。
"数歩進むだけ"というその気楽さが後押ししてしまうのかな、と私は思います。
最近はホームドアを色々な駅で設置していますが、そのおかげで人身事故はだいぶ減ったようです。
何事も、早まるな。一回立ち止まって考えろ。
私たちに必要なのは、ホームドア的なストッパーなのです。